「本当は地元を離れたくないんです。でも…彼のことは好きで」

先日、こんなご相談を受けました。
お相手男性は全国転勤のある職種。いわゆる“転勤族”です。

地方の婚活現場では、非常によくあるテーマ。
そして同時に、感情と現実が最も揺れるテーマでもあります。


地元にいたい女性心理はワガママではない

まず大前提としてお伝えしたいのは、

「地元を離れたくない」という気持ちは、決して消極的でもワガママでもありません。

・親の近くにいたい
・慣れた仕事を続けたい
・友人関係を大切にしたい
・土地勘のある場所で子育てしたい

これは生活基盤そのもの。
恋愛感情とは別軸の“人生設計の土台”です。


それでも心が動くとき

一方で今回の女性はこう言いました。

「今まで会った人の中で、一番安心できるんです」

転勤という条件は重い。
でも、それを上回る“人としての魅力”を感じている状態。

ここが婚活の難しいところです。

条件では割り切れない感情が生まれている。


別れを選択する人もいるという現実

ここで、もう一つ現実もお伝えしておきたいと思います。

転勤という条件が理由で、交際終了を選択する方も実際にいらっしゃいます。

過去の会員様の中にも、

  • どうしても親元を離れられない
  • 仕事を辞める決断ができない
  • 将来の介護距離が不安

そういった理由から、気持ちはありながらも別れを選択された方がいました。

これはどちらが正しい、間違いという話ではありません。

人生の優先順位を真剣に考えた結果の決断。

涙ながらにお別れされたケースもありますが、後悔ではなく「納得の選択」だったと話される方が多いのも事実です。


転勤族との結婚で直面する現実

面談では感情整理と同時に、現実面も一緒に整理します。

① 居住地が定まらない

3〜5年周期で引っ越し。
キャリア継続が難しくなるケースもあります。

② 親の介護距離

地元から遠方配属の可能性。
心理的負担は想像以上に大きいです。

③ 子育て環境

保育園・学校・コミュニティが都度変わる。


揺れている時に整理すべき3つの軸

面談ではこの3軸で整理しました。

① 人生の優先順位

・家族距離
・仕事
・パートナー

② 期限付き選択かどうか

「永住転勤」か「数年後地元帰還」かで判断は変わります。

③ 別居婚・単身赴任の可能性

最近はこの形も現実的選択肢です。


大切なのは「転勤があるか」よりも、相手の向き合い方

もう一つ、とても大切な視点があります。

それは、お相手があなたの揺れている気持ちを理解してくれているかどうか。

転勤は仕事。
本人の努力では変えられない現実でもあります。

だからこそ、

  • 不安な気持ちを受け止めてくれるのか
  • 一緒に解決策を考えてくれるのか
  • 将来設計を共有してくれるのか

ここがとても重要になります。

時々あるのが、

「仕事だから仕方ないでしょ」

この一言で終わってしまうケース。

もちろん事実ではあります。
でも、その言葉の奥に

  • あなたの不安への想像
  • 生活への配慮
  • 人生を共にする覚悟

これらが感じられるかどうかは別問題です。

転勤婚でうまくいくご夫婦は、

「一緒に乗り越える前提」で話し合いができている。

・勤務地の希望を出してくれる
・単身赴任も視野に入れてくれる
・地元に戻る時期を考えてくれる

現実は変えられなくても、
向き合い方は選べます。

だからこそ面談ではお伝えしています。

「転勤がある人かどうかだけで判断しないでください。あなたの人生をどう考えてくれる人かを見てください」

条件ではなく、覚悟。
制度ではなく、姿勢。

ここに安心感を持てるかどうかが、最終的な決断に大きく影響します。


私自身も“転勤婚”を経験しています

ここで少し、私自身の話もさせてください。

私は兵庫県出身です。
主人は岡山出身、当時は全国転勤のある職種でした。

出会いは神戸の職場。
結婚後の生活はまさに転勤族そのものでした。

岡山、名古屋、博多、そして再び岡山へ。
結婚して最初の5年間は各地を転々としながらの生活。

長男を育てながらの引っ越しは、決して楽ではありませんでした。

ただ、新婚当初は――

「新しい土地が楽しい」そんな気持ちの方が大きかったのも事実です。

主人と長男と一緒に、各地を観光したり、美味しいものを探したり。

その土地で友人もできました。

岡山にずっと住んでいたら、きっと行かなかった場所。
転勤族だったからこそ、気軽に行けた場所。

人生の視野は確実に広がったと感じています。

その後、長男が成長し、次男が生まれる前。
主人は転勤族から出張族へと働き方が変わり、岡山への定住を決意しました。

当時の主人は、週に2日家にいれば多い方。
ほとんど家にいない生活でもありました。

それでも、

「家族の拠点が岡山にある」

この安心感はとても大きいものでした。


感情を否定せず、現実だけも見ない

婚活は条件整理だけでは進みません。
でも感情だけでも決められません。

今回の面談でもお伝えしました。

「好きという気持ちも本物。地元にいたい気持ちも本物。どちらかを間違いにしなくていいんです」

その上で、

“どんな人生を送りたいか”から逆算していく。


全国転勤=不幸ではない

実際、転勤婚で幸せになっているご夫婦も多いです。

  • 各地に思い出ができる
  • 夫婦の結束が強くなる
  • 環境変化が刺激になる

ただしそれは、

納得して選んだ場合のみ。


最後に

婚活では、

・条件が合う人
・好きになれる人

この両方が揃うとは限りません。

だからこそ揺れるし、悩む。

でもその葛藤こそ、真剣に人生を考えている証拠です。

もし同じように、

「地元にいたい。でも相手に心が動いている」

そんな想いで揺れている方がいらっしゃれば、
一度整理する面談もおすすめしています。

感情も現実も、どちらも大切にしながら一緒に考えていきましょう。

交際を続けるか、将来を見据えるかで揺れるテーマについては、他にも実例や心理解説をまとめています。

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